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Q&A 遺 言

  

Q23 遺留分

 父の遺言では、子供たちの私たちには全く遺産を分け与えずに、お世話になった福祉団体に遺産を全て寄付すると書いてありますが、従うしかないのですか。

A23

 被相続人の一定の近親者には、遺産を相続する権利が一定の割合で留保されています。これを「遺留分」(いりゅうぶん)といいます(民法1028条)。
 具体的には、
 ①直系尊属のみが相続人である場合(子が死亡して,両親が相続人である場合など)
 →被相続人の財産の3分の1
 ②それ以外の場合(両親が死亡して子供たちが相続する場合、夫が死亡した妻子の場合など)
 →被相続人の財産の2分の1
 この権利については、相続人の遺言によっても奪うことができません。
 従って、ご相談の場合には、②にあたり、遺産の2分の1は遺留分として子供たちで分けることになります。そして、遺留分を保全するために遺贈の効力を部分的に否定することができます(「遺留分減殺請求」(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)といいます。民法1031条)。
 ただし、相続があったことを知ったときから1年、または相続開始の時(≒被相続人が亡くなったとき)から10年経過しますと時効または除斥期間の経過によりこの請求はできなくなりますのでご注意ください。

                        (弁護士 小倉 泰彦 ・ 弁護士 菅原 仁人)

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