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Q&A 相 続

  

Q3 相続遺産の調査 ~相続財産調査法~

 亡くなった父は、長年兄と同居していたのですが、兄弟の仲が悪く、兄は、父の遺産として、何がどれだけあるのか、一切、教えてくれません。遺産を調査する方法はないのでしょうか。

A3

 不動産については、各市町村に「土地家屋課税台帳」「固定資産課税台帳」などの名称のいわゆる「名寄帳」があり、相続人であれば、各市町村役場で入手することが可能です。名寄帳は、一個人が所有している不動産の一覧表ですが、それぞれの市町村の不動産しかわからないという限界はあります。
 預貯金については、亡くなったお父さんの生活圏内の金融機関に、預金の有無や取引経過の開示を求めるという方法があります。この点に関し、最高裁平成21年1月22日判決は、「預金者の共同相続人の一人は、共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき、被相続人名義の預金口座の取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる。」と述べているのですが、未だに、「相続人代表選任届」など、相続人全員の署名捺印した書類の提出を求める金融機関もあるようです。
 入手した預金口座の取引経過に、固定資産税、ゴルフ場の年会費、生命保険料等の出金があれば、不動産、ゴルフ会員権、生命保険等が存在することがわかります(生命保険金は遺産ではありませんが、「特別受益」(民法第903条)として考慮される場合がありますし、受取人が「法定相続人」となっていれば、法定相続分に従い生命保険金を受け取ることになります)。株式、社債、投資信託の配当等の入金があれば、それぞれの資産が存在することがわかります。

                      (弁護士 森越 壮史郎 ・ 弁護士 大嶋 一生)

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